生活に寄り添うアイアン製品になるために

アイアン製品は、製品の形や厚さ、設置する場所などによって、選ぶ素材や塗装方法を選択しなければいけません。そして、選択した素材や方法で製造できる機材・職人も不可欠です。私たちは、アイアン製品を作るではなく、アイアン製品を通して、お客様の生活を作りたい。その想いで、日々アイアン製品を製造しています。

01金属素材(アイアン・アルミ・ステンレス)の選択を行います。

金属は、鉄に加えて、アルミやステンレスといった複数の素材があります。そのため、金属の素材の特徴を理解し、お客様の要望に合わせた素材を選択することが必要です。例えば、鉄は、広範囲の温度で長時間軟化状態を維持する特性があるため、熱による加工性が優れています。そのため、この加工性を活かし、熱した鉄を叩き圧力を加える製造方法を「鍛造」と呼び、鍛造により強度が高い鉄は、建築・空間の化粧として古くから用いられてきました。これが「ロートアイアン」であり、「ロートアイアン」の製法を応用しアルミ材で製品を作ることを「ロートアルミ」と呼びます。アルミ材は、アイアンと比較して比重がおよそ1/3で密度が低く腰がないため加工性が悪く、アルミ材を加工するためには高い技術力が必要となりますが、アイアン特有の赤錆が発生しない利点があり、メンテナンスの手間やその軽さからバルコニー手摺やキャノピーなど建物に取り付ける製品では人気が高い素材です。そして、ステンレスはアルミに比べ硬く、たわみや傷など変形が起きにくい材質であるため、耐久性が求められる製品や箇所には、ステンレスが使用されます。

02使用寿命を長くするための加工を行います。

アイアン製品が長持ちするために、製造過程でショットブラストを行います。製造過程でショットブラストを行うことで、錆の進行を防ぎ、塗装を長持ちさせることができます。また、塗装を長持ちさせるだけではなく、金属製品自体の耐久性を向上させることもでき、金属製品や部品などの摩耗・損壊を防ぐことに貢献します。さらに、VIRONでは、『角出し』の作業も行います。アイアンの魅力の一つは、洗練されたフォルムです。溶接時に丸く盛り上がった部分を削り、角を出すことで、アイアン製品の見栄えが一層良くなります。

03豊富な塗装方法で、長く愛される製品にします。

VIRONでは「粉体塗装」・「ウレタン塗装」・「焼付塗装」を素材によって使い分けを行っております。粉体塗装とは、有機溶剤や水などの溶媒を用いておらず、樹脂や添加剤などを細かく粉体に砕き、100%粉末状の塗料を使用する塗装方法です。粉体塗装は、塗料に使用される高分子樹脂の特性により優れた塗膜強度、対薬品性、耐食性、耐候性など塗装によってたくさんの効果を得ることができます。ウレタン塗装は、「ポリウレタン」という物質を主成分としたウレタン塗料を使って行う塗装方法です。昔から人気がある塗料であるため、色のバリエーションが豊富で、扱いやすい塗装方法です。焼付塗装は、樹脂に熱をかけることで硬化させる塗装方法です。そのため、美観のための装飾だけではなく、防錆性、耐候性を高めることができ、機能性を向上させます。VIRONでは、素材や設置場所により、どの塗装方法が良いのか、お客様の生活スタイルに合わせて、選択しています。